1. はじめに:初めての長期海外出張で世界の見え方が変わった
日本から出たことがなかった頃は、海外のことなんて正直よくわからなかった。
ニュースや人の話を聞いて「そうなんだ」と思うだけで、実感なんてない。
でも今回、初めての長期海外出張でベトナムに1ヶ月滞在したことで、
その感覚が一気にひっくり返った。
旅行ではなく“仕事”として海外に行くと、
その国の良いところだけじゃなく、リアルな生活や文化の違いが全部見えてくる。
この1ヶ月で、
「百聞は一見に如かず」
という言葉を本当の意味で理解した。
2. ホーチミン滞在:レタントンの日本人街の異様な安心感
滞在していたのはホーチミンのレタントン。

ここは“日本人街”と呼ばれるほど日本食が揃っていて、
出張の疲れを癒すには最高の場所だった。
- 日本語が通じる店が多い
- 日本食が普通に食べられる
- コンビニも日本人向けの商品が並ぶ
仕事で疲れた夜に日本食を食べると、
「ここ日本じゃないの?」と思うほどの安心感があった。
しかしそのすぐ外側では、
麻薬を売りに来る人が普通に声をかけてくる。
この“表と裏が同居している感じ”は、ホーチミンの特徴だと思う。
3. ドンナイでの仕事:文化の違いと仕事の進め方のギャップ
仕事はホーチミンではなく、車で移動してドンナイでしていた。
ここで強烈に感じたのが、
日本とベトナムの仕事文化の違い。
- 計画性がない
- 依頼の解釈が人によって違う
- 日本人なら「ここまでやるよね」が通じない
- 途中で仕様が変わることも普通
でも、悪気があるわけじゃない。
むしろ基本的には親日で優しい人が多い。
ただ、騙す人もいる。
それも“文化の違い”として受け止めるしかない。
そして驚いたのが、
飲み会が週末ではなく週の真ん中にあること。
水曜や木曜にガッツリ飲んで、翌日普通に仕事する。
この感覚は日本とはまったく違う。
4. インフラの変化を毎日見た:電車・橋・空港の工事ラッシュ
ドンナイへの移動中、毎日インフラの変化を目にした。
2年前に来たときは工事中だった鉄道が、
今年になってようやく動いていた。
そして橋の工事も進んでいて、
新空港(ロンタイン空港)をホーチミンと繋ぐ高速道路を急ピッチで建設している。
ただし、空港は完成したのにホーチミンまで車で2時間かかるという本末転倒ぶり。
「まず作る、あとで繋げる」というベトナムらしい発展の仕方を毎日見ていた。
5. 食文化の衝撃:ホビロンとの遭遇
ベトナムの食文化で一番衝撃だったのは、
ホビロン(孵化途中の卵)。

見た目は正直最悪。
でも味は意外と食べられる。
現地の人と距離が縮まる“洗礼”のような料理で、
これを食べたことで一気に仲良くなれた気がする。
6. 身体に残ったベトナム:汗のかき方が変わった
帰国してから気づいた変化がある。
汗をかきやすくなった。
ホーチミンの高温多湿に体が最適化されてしまい、
汗腺が活性化したまま日本に戻ってきた感じ。
これは数週間すると戻るらしいけど、
身体が“ベトナム仕様”になっていた証拠だと思う。
7. 言語の後遺症:シャビサン、コムヒウ、ニャンニャン
現地で毎日聞いていたベトナム語が、
日本に戻っても口から出てしまう。
- シャビサン(おはよう)
- コムヒウ(わからない)
- ニャンニャン(早く早く)
日本で言うと「えっ」と言われるけど、
それだけ現地の生活リズムが身体に染みついていたんだと思う。
8. 帰国して感じた日本:羽田の“無臭の空気”
羽田に着いた瞬間、
空港の空気が無臭だったことに驚いた。
タンソンニャット空港の独特の匂いがなく、
静かで落ち着いた空気が身体に染みる。
日本の空気は“情報量が少ない”。
ホーチミンの空気は“情報量が多い”。
この差を、帰国した瞬間に強烈に感じた。
9. 価値観の変化:情報ではなく“体験”で世界を見るようになった
今回の出張で一番変わったのは価値観。
日本にいた頃は、
人の話を聞いて「へぇ〜そうなんだ」と思うだけだった。
でも今は、
体験しないと本当の意味では理解できない
と強く感じている。
旅行で1週間行くのと、
出張で2週間〜1ヶ月滞在するのはまったく別物。
嫌なところも含めてその国を理解できるのは、
長期滞在ならではの経験だと思う。
10. おわりに:また海外に行きたい。でも家庭がある
正直、また海外に行きたい気持ちはある。
次はアメリカにも興味がある。
でも家庭がある以上、
簡単に決断できるものではない。
それでも今回のベトナム出張で得た経験は、
確実に自分の人生の厚みになった。
世界は、行ってみないとわからない。
そして、行けば必ず何かが変わる。